ソラシドトリガー! -Sorashido Trigger!-

前略、画面の前の読者様 このブログに書かれてることは的外れな主観です。だから決して、このブログの記述は鵜呑みにしないで下さい。

新生活を迎える人に贈りたい『あまんちゅ!』の名言

4月、新年度のはじまり。近所の木々には今年も桜の花びらが咲きほこってる。けど今年はそんな悠長な気分に浸っている時ではない。

ここ数か月暗い話題ばかりで相も変わらずなこの世の中、挙句の果てに緊急事態宣言まで出る始末、4月になれば終息するだろーと思っていた時期がおれにもありました。むしろ悪化してんじゃねえかよ・・。

その影響を受けて、学校の入学式なども幾つかの場所で中止になっているようで。私はもう学生の身ではないのでそちらの方は専門外なのであまりズケズケとコメントしようにもないが、まぁ、学校側も保護者側も安心できないのが実情でしょうね。

 

 

ちょっと話を変えて、入学式と言えば、実は私、学生時代にちょっとした先輩からのお言葉的な感じで新入生に向けて挨拶したことがありまして。と言っても在校生や新入生全員の前でやるなんて大それたことではなく、当時ときたまボランティアで訪れていた不登校児が多く通うフリースクールの子たちに向けて激励の言葉みたいなのを言っただけなんですけど。ただ、それは決して綺麗な思い出などではなく、もうそれは壮大な黒歴史

挨拶するのが決まったのが本番30分前、フリースクールの職員さんに「ちょっと新しく入った子たちに先輩からの言葉を送ってほしい」と言われ、「アッイイッスヨ」と二つ返事。どーせなんか「3年間がんばれー」的なことを言っとけばいいだろと気軽に考えてたが、いざ本番になるとガッチガチ。台本なんて用意してないしオールアドリブで2分間ほどスクールの新入生への挨拶をしなければならない。とりあえず「楽しいこと沢山待ってるから楽しんでね」みたいなことを言っておいて済ませたけど、ほんとに・・なめてた。

 

そんなガチガチの黒歴史を残してしまった私氏。タイムマシンがあったらあの日に戻ってちゃんと台本作ってやり直したいと自責の念にかられ数日、とある漫画を読んで「これ丸コピすればよかったわ・・・・」と自分を怨む。その漫画が、『あまんちゅ!』という作品。

 

あまんちゅ! 1巻 (ブレイドコミックス)

あまんちゅ! 1巻 (ブレイドコミックス)
 

 

 

高校入学と同時に東京から伊豆へ越してきた大木双葉(通称・てこ)は同級生でダイバーの小日向光(通称・ぴかり)と出会い、彼女と共に高校のダイビング部に入部し、バディを組み、ダイビングの楽しさや奥深さを学んでいく物語。

本作の見どころはダイビングのみならず日常の尊さや美しさ、前作『ARIA』でもお馴染みとなった、恥ずかしい温かみのある・ポエミーで印象的な台詞の数々。

 

今日を幸せと思える奴は いつでも どこでも幸せになれちゃう奴だってばーちゃんが言ってた

ばーちゃんの言うことはいつも正しいし ばーちゃんの作るトン汁は世界一なんだよ

 

それに ほら わたしもいるし ね

だから てこは明日もあさってもだいじょーぶ!

 

あまんちゅ!』1巻P139,P140より引用

 

 

このように読んでてどこか心が震わされるような台詞が溢れている本作にて、自分が「丸コピしておけばよかった」と思わされたのは、1巻第3話、てことぴかりの登校初日のHRにて、担任の真斗先生が入学してきたばかりの生徒たちに発したこの台詞。

 

泣いても笑ってもあっという間の高校三年間 どうするかは主役の君達次第

勉学に励むのもよし 部活に精を出すのもよし ひたすら遊び倒すのもOK!   OK?

一番大切なのはこの学び舎で 三年間君達自身が毎日を楽しむことです

「楽しい」は最強っ 「楽しい」は正義っ

そして「楽しい」は無限大!

これから三年間 たらふく食べて たらふく寝て

たらふく楽しむようにっ

 

あまんちゅ!』1巻P.83~P.86より引用

 

 

この台詞はまず、学校生活において正解は一つではないことを表してるのが良い。「勉強しないといけない」「部活は絶対やらないといけない」。校則など厳守しなきゃいけない決まりはあるが、選択肢は可能な限り存在する。それらを無視するのもアリかもしれないし、ナシかもしれない。特に最近は多様性が求められ、学校現場でも様々な賛否分かれるような出来事があるので、もしかしたら今後大事になる考え方かもしれない。

 

 

そして、楽しいの一転張りと言うべきか、"楽しい"は最強で正義で無限大。自身の偏見を交えた学校教育の悪いイメージの典型例だが、自分は学生時代、「こんな勉強必要なの?」とか「部活の厳しい練習は必要なのか?」といった、「そういうことは将来それが必要になるやつだけにやってくれ」というネガティブで陰湿な考えばかり抱いていた。今でこそ短絡的な発想だと思っているが、当時は自分を信頼してくれない大人たちへの不安や不満で一杯で、勉強も部活もどこか中途半端で満足感が感じられなかった。学校なんて楽しくない、そんな考えの人間だった。

けど、それは、そういった偏見や不安は、"楽しむ"といった気持ちが当時の自分に無かったからかもしれない。小学生時代は基本的に学校が楽しみだったけど、中学以降はそれが苦痛に変わり、そんな感情を表に出して爆発させてしまったこともある。それは学校だけでなく、会社・社会でも同じことだろう。ネットでは頻繁に労働関連のネガティブな呟きをよく見かける。自分はそうでもないが、もはや仕事を楽しいと思ってる人間はドMだ、という認識が出来上がってると勝手に思ってる位の混沌がネットワークの海を彷徨っている。

 

 

だからこそ、"楽しい"も"苦痛"も自分次第だと思う。だからといって一概にポジティブを押し付けても、"楽しい"という思いだけではどうしようも出来ないことだってあるし、綺麗事だけではやっていけないことは自分も理解している。けど、例えば自分はこのブログでも散々書き連ねたように、楽しみにしているアニメや特撮を観るまではどんな辛いことがあっても乗り越えられる人間なので、そんな綺麗事こそ生きる気力なのだ。まさに、「楽しいは最強」だから。

 

↓全く関係ないがデレステの新曲、『幸せの法則~ルール~』の「世界はきっと自分次第で 素敵な未来を見せてくれる」という歌詞がまさにこの話題にドンピシャだった。

幸せの法則 〜ルール〜 (M@STER VERSION)

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  • 鷹富士茄子 (CV: 森下来奈) & 白菊ほたる (CV: 天野聡美)
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

そんなことは言ったものの、自分は学生時代が終わるまで勉強も部活も"楽しい"とは思えなかった。だからこそ、もしも自分がフリースクールの子供たちに真斗先生と同じことを言っていたとしても通じるかどうかは分からないけど。

けど、もしかしたらあの頃の自分と同じような心境の子たちには、もしかしたら救いになっていたかもしれない。それも、どう捉えるか結局はその子たち次第だろう。大事なのは、自分の考え。それが一番でいい。好きなものは好き、正しいと思うことは正しいと言おう。