ソラシドトリガー! -Sorashido Trigger!-

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『逃走中 ~ハンターと鋼鉄の魔神~』感想 我々は新たな新庄伝説を目撃した

コロナ禍の中で失われたもの、できなくなったものの数は計り知れない。その中で、わずかな希望だけを頼りにこの激動の年を生き抜いてきた。

春先の緊急事態宣言が下された頃はその影響で自分の好きなテレビ番組の収録が中断を余儀なくされたこともあった。その時は、ひたすらに、他の楽しみで埋めながら再開される日を待っていた。

今なお感染は留まることを知らないが、そんな状況でも自分の大好きなテレビ番組『逃走中』は収録、放送された。前回の『真夏のハンターランド』は個人的に、ここ近年の放送の中では間違いなく一番熱くなった出来栄えだと評し、その思いをこのブログでも語った。

rororomaturity.hatenablog.com

 

 

そんな熱が冷めない中、わずか1ヶ月しか空かずに新作『ハンターと鋼鉄の魔神』が放送された。舞台はこれまたとりわけて好きな回『どうぶつ島を攻略せよ!』でも使われた横浜・八景島シーパラダイス、逃走者にはミルクボーイ、チョコレートプラネットをはじめとする大活躍中の第7世代の芸人、まさか参戦するとは予想できなかった声優の下野紘、日ハムファンの自分にとって英雄のような存在でもある新庄剛志、前回ではミッションの活躍が光った東大王・伊沢拓司など、これまた魅力的なメンツ。

 

厚切りジェイソン

・伊沢拓司

・内海崇(ミルクボーイ)

長田庄平(チョコレートプラネット)

・カジサック(キングコング梶原雄太

・香音

・川西拓実(JO1)

後藤拓実四千頭身

駒場孝(ミルクボーイ)

早乙女太一

下野紘

新庄剛志

杉野遥亮

・土井レミイ杏利

野崎萌香

樋口日奈(乃木坂46)

・松尾駿(チョコレートプラネット)

村上佳菜子

山田親太朗

・ゆん(ヴァンゆん)

 

 

事前の逃走成功予想では、前回・前々回と芸人が逃げ切ってることもあり、チョコプラ長田さん辺りが逃げ切ると予想を立てる。新庄さんは個人的に尊敬してる人物なので逃げ切って欲しい思いが強いが、この番組はアスリートは終盤に捕まる傾向があるので、残り5分程度で捕まると予想。それと、あのアンジャッシュ矢嶋児嶋さん並みに序盤での確保にも定評のある山田親太朗さんにも少し期待。ということで、ここからは本編のネタバレ有りで今回の感想を語っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは逃走者について。今回の目玉はやはりなんと言っても新庄剛志。他の逃走者からも「子供の頃のスター」「伝説の人」と注目・期待され、いくら引退から10年以上経っててもそんな序盤に簡単に捕まる訳が無い、だってあの新庄だぞ、ミリオネアで鉛筆転がして100万獲った「持ってる」男だぞ、と思っていたら・・・

 

 

 

 

開始約17分程で確保♨

 

 

オイオイ…目玉ゲストのアスリートがこんな早期確保だなんて、USJワイナイナ、呪われた遊園地の亀田兄以来じゃねえか!?ただでさえ逃走中は番組を盛り上げる為にビッグは終盤までわざと生かしてるみたいな疑惑をたまにかけられいるのに、こんな形で疑惑を払拭してもあんまり嬉しくねぇよ!番組の趣旨メチャクチャやん!「逆に」持っとるやんけ!まぁ、早期退場の目玉ゲストは復活しやすいジンクスもあるし(亀田兄、福岡さんなど)復活するだろうなという予想してて的中したけど。

 

 

新庄さんのことは一旦さておき、他の逃走者だと、同じく注目度が高かったのはYouTuberのカジサックさん。この人キングコングの梶原さんだったのね…予告映像で「えっ、まさかキングコングの?」と思ったけど今そっち方面で活動してんのか……、知らんかった……、はねトビ世代としては驚き。隠れ身の術でハンターからやりすごし、ミッションメール読み上げ中にハンターが接近するピンチに遭い(そういう描写はたぶん逃走中史上初)、家族のために逃げ切りを誓うが自首に揺れる姿が人間味溢れつつ芸人としても満点。13年前の逃走中でも相方が色々な意味でゲームを揺れ動かして存在感を放ってたけど、この人もそれに負けてなかった。確保時間が相方とややシンクロしてたのも面白い(両人とも残り14~13分頃確保)。

fod.fujitv.co.jp

↑相方が出た回

 

好感度が最も上がったのは俳優の杉野遥亮さん。ミッションにてパワースーツハンターからQRコードを読み取り、奮戦する仲間にハンターの接近を教え、アラーム停止ミッションでも監視を買って出、俊足で何度かハンターを振り切る。この番組では期待の若手俳優枠は何となく空気気味な人が多い印象だが、彼は間違いなく目立ったほうの逃走者、運が良ければ終盤まで残っていただろうし是非リベンジしてもらいたい。

 

個人的になんやかんや注目していた下野さんは、正直特にこれといった活躍もなくゲーム折り返し地点で確保かと思いきや予想を反し最初のミッションでハンター放出阻止に大きく貢献、その際イルカに水を吹きかけられ悲鳴を上げる一面は可愛げがあった。お約束と言うか、絶対やると思った『鬼滅の刃』の善逸の声を披露したが、その汚い高音でハンターまでも呼び寄せた。この活躍や見どころの多さは十分撮れ高がデカく、もう少し長く生き残って欲しかったと思った。そういえば、声優の逃走者は下野さんで3人目なんだけど、声優よりもYouTuberの方が多く出てるんだよなぁ…。時代だな…。

 

前回でも活躍を見せた伊沢さんは、序盤はなかなか足が進まなかったものの、後半からはそれを清算するかのように積極的にミッション参加。ハンターを上手くかわし苦手なジェットコースターにも挑戦し新庄さんを復活させ、最終ミッションではレミたん(土井レミイ杏利)との見事な連係プレーを披露。頭脳派な部分を見せつつ体力面でもガッツを見せる、個人的には今回のMVP。この人と前々回をはじめ2回出演した岡崎紗絵さんはこの先も是非出演してもらいたい。

 

 

 

 

続いてミッション面について。割と今回不安だったのが、新型ハンターに確保されて失格者が出るという面。これは感情論的な部分もあるのだが、前々回『ONE TEAM VS新型ハンター』に登場したパルクールハンターが自分の解釈していた逃走中像とかけ離れた仕掛けかつ贔屓にしていた逃走者がそのハンターに捕まったこともあって、最初のミッションに登場したパワースーツハンターがまさにそれを思い出させるものだったが、何とパワースーツハンターに捕まった逃走者はゼロ。番組的に下野さんか女性逃走者辺りが涙を呑みそうかと思いきやこの結果は意外。5人の逃走者が協力しQRコードを読み取ろうとするシーンは自分の大好きな漫画『ワールドトリガー』を連想される集団戦の構図で一人で勝手に「うわぁ~ここワートリっぽい!」と興奮していた。そういうの抜きでも大勢の逃走者がミッションに挑んだりハンターから逃げるシーンは大好物なので。

 

関係ないけどパワースーツハンターのデザインが何となく『仮面ライダーフォーゼ』のパワーダイザーっぽいなと思った。

 

 

アラーム停止ミッションでは逃走成功予想を立てていたチョコプラ長田さんの活躍が光る。同行していた川西さんのアシストを受けランチャーで巨大ロボに付いた停止ボタンを狙うが、中々狙いが定まらず悪戦苦闘しタイムリミットが迫る中、残り45秒から2連続で命中させギリギリでミッションクリア。逃走中のアラーム停止ミッションはアラームが鳴ってしまってからクリアするジンクスが何となくあるので、アラームを鳴らさずにクリアしたことで一気に長田さんの株が上がった、その集中力の高さも見事。その後シロイルカにミッションクリアを自慢してる最中にハンターに見つかって確保されたことで帳消しになったけど。

 

ラストの大量ハンター放出を止めるミッションでは、エリア内ドラマとの兼ね合いもあり絶対クリアするよね…?と若干心配しながらも安堵の表情で眺めていたが、まさかまさかのミッション失敗。これはただただクリアに向かおうとした伊沢さんの運が悪かったとしか言いようがないが、最近の最終ミッション失敗率高くない…?『新型ハンター』の時も福岡さん復活させてなかったら恐らく積んでただろうし、今言ったように今回は難易度よりも運に振り回された形とはいえ。しかし直近5回中3回でラストを大量ハンターとの対決を強いられるとは番組側も思っていなかっただろうな……。

 

そしてラスト5分。ここまで果敢にミッションに挑んできたレミたんがあえなく散り、残るは復活した新庄さんのみ。残り1分を切ったところで真正面からハンターに見つかり至近距離で追われる場面ではゲームオーバーを覚悟したが、ここまで体力を温存していたのが功を奏したか振り切ることができ、そのまま逃走成功。持ってると自負しながら持ってない結果に終わったと思いきや、最後の最後に「持ってる」男っぷりを発揮した、新庄さんらしい結果だったと思う。

 

 

 

 

【総括もとい新庄ファンによる持論】

新庄さんの逃走成功について。自分はそう思わなかったが、Twitterとか軽く覗くと、意外と(?)「何もしてないのに逃げ切って感じ悪い」「復活して逃げ切るのは何か納得できない」みたいな、あまり受けはよろしくない様子が垣間見られた。

確かに、気持ちは分かる。伊沢さんやレミたんは120分近く逃げてミッションにも殆ど参加したのに、そんな人たちを差し置いて新庄さんは逃げ切りを優先してミッションに向かわずに逃走成功。新庄さんのファンである自分も、「これがかつてパリーグを救ったエンターテイナーの姿か?あの新庄なら積極的にミッション行くだろ?」と思う部分はあったし、伊沢さんもミッションで活躍してくれること込で復活させた部分はあったかもしれないから、期待外れと感じる人もいただろう。でも、新庄さんは現役時代から常にファンの求めるものを与えてきた人物だから、今回の彼にとっては「逃げ切ること」がそれだったのかもしれない。そう解釈すると、ミッション不参加の姿勢も不自然ではない気がする。

実際、逃走中は別にミッションの参加は自由だし、お金をとるか名誉をとるかも人それぞれ。今回ではチョコプラ松尾さんが自首した際には、新庄さんをはじめ「それも正しい選択」とその判断を責めない発言があった。それもまた、今回の新庄さんの判断にも当てはまることだと思うので、自分は責められない。寧ろ、この結果を受けて賞金アップミッション失敗して良かったなと思う部分もあったり。復活前合わせて70分前後しか逃げてないのに100万以上獲ったらそれこそ本当に感じ悪かっただろうし。もしもレミたん辺りが逃げ切ったら「もっと上げてやれよ!あんなキツいことやりとげたのに78万は無いだろ!」となってた。そう思うとキンプリの髙橋くんは歴代最狭とも言えるエリアで何度もハンターを振り切りミッションもほぼ全て制したのにたった60万しか貰えなかったのはあんまり報われてない気が。新庄さんが獲得した金額(78万)は案外妥当だと思う。復活による逃走成功も過去に6人もいるし、その内5人が今回の新庄さんよりも高額賞金を得ているので、別に今回に限った話ではない。前々々回なんて復活してから自首して102万ゲットした人もいたから余計に。

どちらにせよ、そういうおいしいとこ取りな部分も含めて新庄さんは「持ってる」ことが証明されたと思う。あの有名な敬遠球をサヨナラ打にしたエピソードも本当なら反則だし、物議を醸すことはあれど、そういうのも新庄さんらしい。今回の逃走成功も、紛れもない新庄伝説の1ページに刻まれる出来事だったと思う。

 

肝心のゲーム全編に関しては、今回の新型ハンターは前々回に比べるとゲームバランスも上手く調整されてて割と受け入れ易かったし、八景島シーパラダイスらしく申し分程度ではあるがイルカやアシカなどがゲームを面白おかしく盛り上げるシーンもあり、全体的な出来は高水準。本当にここ最近の逃走中はハズレ回というものがないんだなと実感させられた。しかし今回、ミルクボーイの活躍が少なかったのは意外だった。

そして今回も案の定序盤に捕まった山田親太朗さんェ……。

 

 

ただ、『サザエさんSP』、『真夏のハンターランド』と、終盤の大量ハンターから逃げ切る展開はこれで3度目なので、流石に今回は既視感やデジャヴーを感じ、ラストはそこまで盛り上がれなかった印象。そこは意図的に演出してる訳ではないと信じてるしゲーム難易度などを考慮すると仕方ないが。

新庄さんが逃げ切って歓喜に包まれてる場面でもドラマの補足が入り少し水を差された気分。というか最後のミッション、成功しようが失敗しようが結末が変わらないってのがな…、それじゃ最初からそうしろよ感が強く、逃走劇とドラマのリンクがやや下手になってないかな…。まぁ逃走中内のドラマって基本的にツッコミどころが多いし、そこをつつくのは野暮か。

一応、最近音沙汰なかった未来ドラマの続きも観られて(この約5年間に、如月カケルの「さーて…」を何回見させられたことか)、今後も何か進展がありそうかと期待させられる一幕もあり、ますます今後の逃走中が楽しみになってきた。早くも来春の放送が決定しており、このコロナ禍でも撮影が行えているのは番組のファンにとっても嬉しいことだし、何よりもしっかりと感染対策をした上で製作しているスタッフの皆様には足を向けて寝られない。これからも期待しています。

 

もう一度、プロ野球選手になる。

もう一度、プロ野球選手になる。