ソラシドトリガー! -Sorashido Trigger!-

前略、画面の前の読者様 このブログに書かれてることは的外れな主観です。だから決して、このブログの記述は鵜呑みにしないで下さい。

『ダイヤのA actⅡ』最終回へ想うこと

※当然ではありますが『ダイヤのA actⅡ』最終回及び単行本未収録の話のネタバレがあるので未読の方はご注意下さい。

 

 

週刊少年マガジン 2022年48号[2022年10月26日発売] [雑誌]

 

 

 

 

 

 

 

気がつけば、自分と『ダイヤのA』との付き合いは9年になる。今も割とそうだが当時は漫画はメディア化された有名な作品ぐらいしか読んでおらず、ダイヤのAのことを知ったのもアニメ化がきっかけだった。自分でも疑いたくなるが真面目にその時に作品の存在を知り、プロ野球はよく見ていたし好きだった『MAJOR』や『ドラベース』以外の野球漫画のことを知りたくなったので、古本屋に置いてあった1巻を読み「世の中にはこんなに面白い漫画があるのか!!」と衝撃を受けて一気に5巻まで買い揃えた。

その後は御幸に憧れて本気でキャッチャーがやりたくなったり、プロスピで青道の選手を作成したり、アニメが最終回が迎えた時はロスになったり、actⅡ夏準決勝の倉持と御幸が抱き合うシーンで泣きそうになったり、ダイヤのAに出会った9年間で様々な思い出が出来た。今やアニメ界を代表する存在の島崎信長やオーイシおにいさんのこともダイヤをきっかけに知ったので、自分の中の漫画・アニメ史ではかなり偉大な作品になる。しかし、いかんせん高校1年と2年までで16年も続いてるので冗談込みで「終わんないじゃね?」と思っていた時期もあったので、LINEニュースで連載終了の情報を見た時は心臓が飛び出そうになった。

暴露すると、自分はマガジン本誌は購読しておらず講談社の公式アプリ「マガポケ」で3週間くらい待てば最新話が無料で読めるのを利用して追っていったので、あの時点ではまだ決勝の9回裏、タッチアップで成宮がホームへ向かい降谷がバックホームし、さてどうなるというところまで読んでたので、「えっじゃあ稲実戦は9回で終わりなの!?セーフだったら負け確じゃん・・・」と思いつつ「しばらく休んで甲子園編やるだろ」と楽観視していたら「16年の歴史に幕!!」とか書かれてるもんだから「あっここで終わりなんだ!?」と驚いた。

 

まぁ、御幸・倉持・成宮ら現3年の人気キャラが退場したら作品人気が間違いなく落ちること、既に沢村・降谷のエース争いを満遍なくやったこと、言っちゃ悪いけど奥村・由井の正捕手争いは別にそんな盛り上がらなそうだなと思っていたし、夏大開幕前の長すぎる練習試合祭りの時点でダイヤのAは沢村が2年生の夏で終わりで3年生編はやらない」ことは想像できていたのでそこは予想通り。しかしスポーツ漫画で2年生の途中で完結ってのは珍しいよな・・・、スポーツものじゃないけど主人公が高3になったところで終わった『宙のまにまに』ぐらいしか思い浮かばんぞそんな作品。あれも別に打ち切り終了ではなくヒロインが主人公より1学年上だからあそこで終わったのは当然だし3年以降続けてもそれこそ御幸のいないダイヤのAみたいになってただろうしな・・・(じゃあダイヤのヒロインって御幸なのか

 

 

一つ気がかりなのは、巨摩大藤巻及び本郷正宗はあれでフェードアウトですか!?自分の予想としては、甲子園で巨摩大ともう一度戦って勝っても負けてもそこでダイヤのA完!になると思っていたのと、センバツで青道を倒して終わりではなくその後も少し描かれていたので、このままではちょっと消化不足っていうか・・・。ラスボスかと思いきや戦わずに終わるって、メジャーの榎本やハイキューの佐久早じゃないんだから(榎本はアニメで救済されたし佐久早も最終章で活躍したけど)。・・・阿波の弁慶 志波真?そんなやついたね。

アニメの最後に「目指せ、全国制覇!」と毎回言ってたのに甲子園編やらないのはあんまりだとは思いつつも、振り返ってみれば練習試合パートで白龍や山守など全国の強豪校と戦ったのは再戦フラグとも甲子園編はやらない布石ともどちらともとれるし、市大戦・稲実戦の時点で作品のピークを迎えていたところもあったし、自分も時に考えがブレて「タッチやルーキーズだって甲子園行き決めたところで終わったじゃん」「甲子園編なんてやってもダレるに決まってるし別に本郷とは戦わなくてもいいよ、ラスボスは成宮で十分」と思っていたこともあったので、ここが終わらせるベストなタイミングだったのかもしれない(そこはまた後述で詳しく)、スポーツ漫画は全国大会編以降つまらなくなるというジンクスもあるので余計に。ジンクスをものともしなかった作品もあるけど。

 

 

 

 

そして2022年10月26日(水)、ダイヤのA最終回が掲載された週刊少年マガジンが発売された。自分は前述の通り無料待ちのマガポケの民なので3週間くらい我慢して待とうかと思っていたが、なんかネットが「ダイヤのAの最終回がひどい打ち切りエンド」みたく騒ぎ出して、いてもたってもいられず課金して無料待ちだったラスト3話(第306話「戦う君の歌」第307話「甲子園で会いましょう」第308話「ダイヤのA」)を購入。



 

まず、初見時に最終回を読んだ感想としては、「えっ、16年の〆がこれでいいんですか・・・!?」ということ。何回も言ってるように稲実を倒した時点で甲子園編はやらないことは分かってたし、内容自体も第1部と同じ「大会を制した後、時間は進んで甲子園で戦う青道ナイン、満を持して登板する沢村の姿を描いて終わり」なのでそこはいいんだけど、最後のページの甲子園の背景をバックにでかでかと「ふはははは 新・沢村伝説の始まりだー!!」と書かれて完。・・・嘘だろオイ!?

内容的にはそこまで打ち切り感無くてまぁよくある終わり方だよなと思っていたのに、この1ページだけで打ち切られた臭が半端ないんですが・・・・・。打ち切りでも円満でも「俺たちの戦いはこれから〜」みたいな締めされたらちょっとモヤモヤすんのよね、遊戯王の原作とか漫画じゃないけどレスキューフォースのラストとか。第1部と同様、「バックの皆さんよろしくお願いします!!」エンドの方がまだキマってたぞ。

 

いやマジで、16年ですよ16年。この作品と同じ2006年に生まれた子はもう高校生、連載開始時に結城先輩らと同い年だったハンカチ世代なんてもう34歳ぐらいになり、アニメ1期ですら来年で10周年を迎える程の長寿作品の終わりがこれって・・・、某吼えよペンで「最終回でコケるのが名作の条件」みたいなネタもあったけどちょっと納得いかんな・・・。「作品としてはらしい終わり方だけど、15年以上続いたシリーズの幕引きがこれでいいのか」、これ踊る大捜査線仮面ライダージオウ頭文字Dでもおんなじこと思ったな・・・。ネットではよくマガジンの漫画はろくな終わり方できない説が昔から唱えられているけど、ちょっと今回ばかりは同意しかけたぞ。「最終回」じゃなくて「終わり方」という点で。同誌のベクターボール以来だぞこんな頭抱えた最終回のオチは。全然関係ない話ですがガッシュ2終わったらベクターボール2も描いて下さい、カニ味エンドは今でも許してないです。

 

 

 

・・・と、初見時にこんな感情がよぎったが、しばらく時間が経つと寺嶋先生がツイートを更新してた。

 

 

これらのツイートを読んだぼく「ピーピー文句言ってすみませんですた」

 

週刊連載が想像を絶する地獄のようなハードスケジュールなのは有名だし、他誌の作家だけど葦原大介先生や伊藤いづも先生が自身の作品のアニメ化による仕事量の増加がきっかけで身体を壊し休載が多くなった件からずっと「漫画家は健康第一で居て!!」派だったので、寺嶋先生も色んなものを抱えながら執筆していたことが想像でき、本人も不完全燃焼だと思うとこはあったんだな・・・とちょっと納得できた。ここ2年くらい、或いはその前から休載の頻度が多かったのも頷ける。

いやほんと、身体壊したら元も子もないよ。上手く畳めなかった言い訳なんかじゃないことは間違いない。作品にとっての一番の不幸は作者の身に良くないことが起こり未完のまま終わることだと思うので、作者本人や読者が理想としていた終わり方じゃなかったとしても、一応のキリが付いたところで完結させてくれたのは一読者として素直に感謝したい。

 

ダイヤのA』という作品のゴールがどこかは、はっきり言ってどこか分からない。稲実を倒したところなのか、2年夏の甲子園が終わったところなのか、次の秋大・センバツなのか、3年の夏なのか、はたまたその先なのか、それは寺嶋先生やその関係者のみぞ知るといったところなのかもしれない。今回の発言から察するに、もっとその先もやるつもりだったのは伺える。悔しい、納得いかないのは読者も作り手も同じなんだろう。どれだけgdgdだと言われても、沢村がエースの座を掴むまでの長い長い練習試合も沢村の挫折と降谷の復活を描いた夏大準決勝までの道のりも全部寺嶋先生がやりたい・描きたいことだったんだなと今なら思う。

他にもやりたいことはあったけど体力面などを考慮し連載は終わることになったという感じなんでしょうね。だからこそ、最低でも稲実と決着つけるところまでは何とか描き切りたかったんだろうなぁ。そういうのもあってか、最終回も何度か読み返していくうちに初見時に抱えた複雑な心境はほぼ消えていった。でもやっぱり最後のページはちょっと無いです、単行本では台詞を差し替えるか構図を変えるかしましょう(奥村風に)

 

 

 

少なくとも、『ダイヤのA』という作品がここで終わるかどうかまだ分からないので「最終回はクソ!」と判断するのは時期尚早かも。さんざん前振りしといてやらなかった帝東VS鵜久森の東東京決勝はどこかで確実に描かれるだろうし、第1部と同様に甲子園へ行くまでの空白期間を埋める番外編とかももしかしたらやってくれる可能性もある。決勝で悔しい思いを抱えたままベンチに下がった金丸のその後の心境の掘り下げとか、そういうところも見たい。

週刊連載でのダイヤのAはここで区切りをつけることにしたと仰ったということは、月刊誌の別マガあたりで続きをやることだってなくはない。もし続かなくてもスラムダンク的エンドとして語り継いでいけばいいし。何ならその後の話はアニメオリジナルでやってもいいんですよ、その前に止まってる所からの続きからやらないといけないけどね。ダイヤのA及び沢村伝説は終幕か否かはこれから次第。・・・そう考えたら、あのラストシーンも有りな気がしてきたな・・・。それもこれからまた考えていこう。今はとりあえず、寺嶋先生をはじめダイヤのAに関わってきた人たちへ感謝と労いの言葉を送りたい。お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

 

ダイヤのA act2(29) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 

 

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