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昨日から無事センバツこと春の甲子園大会が開幕し、プロ野球もまもなく球春到来ということなので、これから何回か連続で野球にまつわる曲を紹介したいと思います。今回はこちら、ポルノグラフィティで『VS』。
あだち充原作のアニメ『MIX』の後期OPテーマ。あだち充は野球漫画の描き方が分かってないと島本〇彦にネタ交じりに言われることもあれど、なんだかんだ従来のスポーツものにも負けない熱い展開も多く、恋愛や爽やかさだけじゃないのも魅力。それはこの『VS』においてもそうで、過去作の『虹のグランドスラム』『Summer rain』のようなあだち作品らしさを匂わせる前期OP『イコール』と打って変わって1年に1度きりしかない夏の戦いへと臨む雰囲気が漂ってくる。
試合の日の朝のように静かに幕を開けるAメロ、ギターの音色が加わり徐々にその時が迫り臨場感を煽るBメロ、観衆が見つめる中グラウンドにてライバルと相見えるサビと、ギアを上げるかの如くヒートアップしていく。爽やかさに加えスポーツアニメらしい熱さや対決といった要素を合わせた一曲、個人的にはあだち作品の主題歌で一番好きで春夏秋冬問わずよく聴いている。
気になる歌詞が二つ、「かつての少年」「あの少年よ こっちも戦ってんだよ」、これはOP映像を当てはめると投馬のことを言ってるのだと思うけど、個人的には『タッチ』の主人公・上杉達也も指してるのではないかと思ってる。タッチから26年後の世界を舞台にあの頃の少年たちが大人になったり後の世代に影響を与えたりする要素もあるので、例えそうじゃかったとしてもこんなフレーズを使われるとどうしても連想してしまう。
その⑳に続く